冬の使者・白鳥

那珂町役場前の池に今年も冬の使者・白鳥がやってきました。
今日一日、のんびりと白鳥でもながめていようか。


家族連れがパンの切れ端を投げて、白鳥たちがそれを食べて、まあなんてほのぼの・・・

疑問を抱きませんか?
近年、白鳥の日本での越冬数は爆発的な勢いで増えています。
数が増えた理由の一つは、日本で行われている餌付けです。
ずっと以前、日本でも白鳥類は狩猟で捕獲され、その数を減らしていたようですが、日本に来る白鳥の繁殖地である、北極海に面したツンドラでその数が激増し、同地域に繁殖するガン類に悪い影響を与えていると言われています。
一概に日本の餌付けだけが原因だとは言えないのでしょうが、人間が自然にどこまで手を加えるべきなのか(日光のサルなどもいい例なのでは?)



すべてとは思いませんが、一種人間の娯楽のための餌付けは、自然の摂理を破壊し、正常な野生としての行動を阻害するのではないでしょうか?

みなさんは自然界の白鳥の餌は何なのか知っていますか?
意外と知らないでしょう。
自然界では(雑食性ですが)おもに水草、草の根、実などです。
パン屑や野菜をあげるより、自然の餌で生息できる環境をつくることが大切なんじゃないかな(私個人の意見ですけど)



餌付けは一時代前の人間が自然の動物に対する罪滅ぼし、今の時代は自然の環境を元に戻してあげる努力、これが大切なのではないでしょうか。
なにか池の白鳥を見ていると、今の人間社会とオーバーラップさせながら、そんなことを考えている1日になりました。

締めは、意外と知らない白鳥のことを書いておきます。

●身長:約1.4m 翼長:約2.4m 体重:8〜12kg
●飛ぶ速さ:時速60〜70km 追い風では80km/h以上の速さで飛ぶようです。
●家族:両親を入れて4〜6羽くらい。飛ぶときは普通最初が父親で、中間に子供、最後が母親の順番です。
●何歳まで生きるの:一般に12〜15歳ぐらいまで生きるようです。
●どのくらい飛んでくるの:北極に近い東シベリアから一ヶ月近くかけてくるので、約4,000kmくらい飛べるようです。
●オス・メスの見分け方:難しいみたいです。たくましいのがオス、やさしそうなのがメス?

松本 記  







前号バックナンバー一覧次号